電気学会掲示板

件名:責任ある対応を可能にする開かれた仕組みを  投稿者:伊東新一(非正員 川崎市麻生区)  2003年9月12日
最近経験した電気学会のお役所的な対応についてお話しす
るとともに、開かれた運営の実現を願い、ささやかな提案をしたいと思います。

 学会誌に掲載された解説記事の内容について技術的な観点から些か問題と思われる点や間違っていると思われる点が、多々あることが分かり、具体的かつ詳細に指摘した質問書を関係する専門部会に送りました。余計なことと思いつつ敢えてした理由は、この分野に関わりを持つ人、あるいはこれからこの分野に取り組みたいと考えている人に、この解説記事が間違った情報を送ることになり、その結果技術開発に無駄な手間をかけることになるという思いからです。
 しかしながら、およそ3ヶ月もかかった編修専門部会の回答は、指摘した事項を全く無視したとしか思えないようなもので、大変丁寧な表現で書いていますが、要するに門前払いの回答でした。即ち、明確な判断根拠を示さずに「許容できる範囲」と居直った主張でした。そして、編修専門部会の委員の方々がこの回答内容を了承したことも、学会の倫理綱領(9項、10項)とのあまりの落差を見せつけられた思いとともに、この様な安易な対応をする編修専門部会の運営に強い不信感を感じます。
 そこで、透明で公正な対応を実現するために、私は以下のような仕組み(案)を学会に設けることを提案します。掲載論文、記事の技術的な内容の基本的な点について読者から問題点が指摘され、学会事務方が必要と判断した場合(不採用の場合は、その理由を明記して読者に回答する)、
  1. 事務方が「電子討論の場」を設定し、対象の論文、記事に係わった編修委員、査読者、推薦者以外のその分野の専門家に司会兼行司役を依頼する。
  2. 「電子討論の場」は、冷静に議論するため直接の関係者のみが関与するものとし、事務方を経由するメール交換形式とする。
  3. 討論者の名前は、自由な質疑応答が出来るよう原則として匿名とする。但し、事務方には、名前などを提出する。
  4. 司会兼行司役は、議論を集約する方向に導き、結論を出させるようにする。
  5. 司会兼行司役は、結論の公表を必要と判断した場合、学会のホームページに設けた専用の掲示板に公表する。
 関心をお持ちの方々のご意見も踏まえて、学会として改善策を是非ご検討願います。

件名:全国大会の発展的解消を提案する  投稿者:丸山義雄(正員 6901556)  2002年12月20日
 私は企業に所属する会員で,30年来電気学会にお世話になっております。発展的解消という主旨で,全国大会の今後に一石を投じたいと存じます。
  1. 提案の主旨
     電気学会は今,部門ごとに運営されており,部門大会(または総合研究会)が充実しています。すでに全国大会の役割はほとんど終わっており,数年後には部門大会一本にしても差し支えないものと考えます。論文誌も部門別論文誌があるだけであり,全部門論文誌の必要性は特段,認められません。
     
  2. 全国大会解消により生ずるメリット
    1. 会員は論文投稿の目標を絞ることができる(現状は,性格の似た論文の投稿の場が過剰であると感じます)。
    2. 全国大会の企画,運営に要する膨大な人的パワーと経費を省くことができる(全国大会は,総予算,約4,000万円,関係委員,約250人,準備期間,約2年の大イベントです)。
  3. 全国大会解消のデメリットと対応案
    1. 全国規模の論文発表の場が1年につき1回少なくなる。
      (対応案) 研究会,シンポジウム,国際学会などで救済する。
    2. トピックス的な報告の発表の機会が少なくなる。
      (対応案) 部門大会で1ページ物などを設けて救済する。
    3. 部門横断的なテーマの討論の場(例えば,シンポジウムなど)が無くなる。
      (対応案) 関連部門で引き受ける。
    4. 全電気学会規模の交流,懇親の場が無くなる。
      (対応案) 止むを得ない(他に適当な場を利用する)。

     このほかにも,見落としているデメリットがあると思いますが,デメリットは必ずしも救済不可能ではなく,大きいメリットを次の展開に生かすことにより,さらに新たな可能性が得られると考えます。
     
  4. 全国大会解消後の展望
     部門大会を今まで以上に充実させることは,言うまでもありませんが,ICEEなどの国際会議を積極的に運営することにパワーを振り向けてはいかがでしょうか(資源の重点再配分を目指す)。
    1. 国際学会を主催(または共催)する。
    2. 次代を担う青少年の啓蒙,教育プログラムを実施する。
    3. 電気系学術のデータベースの構築,電子出版の促進を図る。
    4. 英文誌を発行する。
    5. 電気技術者のステータス向上施策を実行する。
     
    上記のうちの一つでも実現させることができれば,解消の決断は十分に意義のあるものと思われます。
     偏見による,視野の狭い提案であるとのご批判があるかも知れません。目指すところは電気学会の活性化とグローバルな発展です。会員諸氏の忌憚のないご意見とご指導を賜りたいと存じます。

件名:丸山義雄氏の問題提起:「全国大会発展的解消」について     鈴木 浩(正員 7007742)   2003年1月27日

 貴殿の日ごろからの電気学会への積極的な貢献にまず謝意を表したいと思います。また、今回の全国大会の解消のご提案、問題提起をいただき、ありがとうございました。電気学会調査担当副会長で、全国大会委員長を務めている立場ではなく,あくまで個人的意見として私見を述べさせていただきます。

 最近の科学技術の細分化は先端的技術向上に大きな貢献をもたらしてきました。また,一方では多くの課題を生み出しています。こうした課題解決のため、たとえば、日本学術会議では俯瞰的科学技術を推奨し、技術士の資格では分野のおおくくり化などの試みがなされております。学会活動においても、これまで、別々に活動してきた電気系の5学会が、活動を融合するために、連絡協議会を発足させることとなりました。昨年、ノーベル化学賞を受賞された田中耕一氏も、電気工学と高分子化学を融合させてイノベーションを起こしたことで受賞できたのではないでしょうか。

 こうした動きに象徴されるように、これからは、電気技術においても、俯瞰した視点が、より一層必要になってくると思われます。全国大会のように、すべての電気技術分野の研究者、技術者が集い、同じ場で議論することがより必要になりましょう。もちろん、貴殿のおっしゃるように、そのやり方には改良の余地がありましょう。最近では、すべての分野にまたがる課題を取り上げたシンポジウムも2件づつ開催されて、多くの議論が行われ、その成果をあげつつあります。

 部門大会との役割分担も考える必要がありましょう。国際化も重要な課題です。全国大会の場に、韓国、中国からのゲストを迎えているのもその一環です。英文誌の発行も前向きに検討され、今年いくつかの部門で発行が始まります。また、論文誌の国際的サイテ―ションインデックスとしての採用も働きかけています。

 また、予算についても、今回はじめて取り入れた会費制度の改革、マンパワーの削減などにより、会員の負担を軽減しながら学会の健全な財政にも貢献しつつあります。

 専門的な部門誌・部門大会,グローバルな会誌・全国大会をうまく調和させることが今こそ求められていると考えます。貴殿の問題提起を受けて、全国大会のあり方を含めた議論が会員間で巻き起こることを祈念致します。

e-mail:jimkyoku@iee.or.jp
更新日 2003年9月12日
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